フランシスコ・ローマ教皇は、11月23日~26日に日本を訪れ、精力的な活動をされましたので、まとめておきます。
ローマ教皇が38年ぶり来日 被爆地から核廃絶訴え―震災被災者とも交流(11月23日 22:26)
ローマ・カトリック教会トップのフランシスコ教皇(82)が23日、日本を訪問しました。ローマ教皇の来日は、1981年2月の故ヨハネ・パウロ2世以来38年ぶりで2回目。4日間滞在予定で、24日に被爆地の長崎、広島両市を訪れ、核兵器廃絶や平和へのメッセージを発信しました。
羽田空港に到着したフランシスコ教皇=23日午後、東京都大田区。
ローマ教皇、被爆地から核廃絶演説 「保有、平和への答えにならず」―長崎・広島(11月24日 20:54)
来日中のフランシスコ・ローマ教皇は24日、被爆地の長崎、広島両市を訪問しました。長崎では「核兵器や大量破壊兵器を所有することは、平和と安定の望みへの最良の答えではない」と世界に向けて核兵器廃絶を求めるメッセージを発信。広島でも「戦争のために原子力を使用することは犯罪だ」と訴えたそうです。
「勇気与えた」「頑張りたい」 核廃絶演説に被爆者や若者―ローマ教皇訪問(11月24日 22:02)
フランシスコ・ローマ教皇が24日、被爆地長崎と広島両市で核兵器廃絶や平和を求めて演説し、原爆犠牲者のために静かに祈ったそうです。「勇気を与えてくれた」「思い出して頑張りたい」。被爆者や平和運動を続ける若者からは、教皇の言葉や姿に感銘を受ける声が目立ったということです。
ローマ教皇の長崎市訪問を受け、記者会見する被爆者団体の代表ら=24日午前、長崎市。
ローマ教皇、核軍縮停滞に警鐘 米ロ軍拡、日本も消極(11月25日 07:07)
フランシスコ・ローマ教皇が、唯一の戦争被爆国、日本を訪れ核兵器廃絶を訴えた背景には、核軍縮が進まない世界に警鐘を鳴らす狙いがあったそうです。バチカン(ローマ教皇庁)は、他国の核兵器に対する抑止目的であっても核兵器を保有すべきではないと訴えてきました。教皇が願う「核兵器なき世界」の実現は遠い。
スピーチを行うフランシスコ・ローマ教皇=24日午前、長崎市。
原発事故自主避難の苦しみ訴え 17歳鴨下さん、ローマ教皇に―東京(11月25日 12:45)
フランシスコ・ローマ教皇が25日、東京都内で開いた東日本大震災被災者との集いで、原発事故で福島県いわき市から都内に自主避難している高校2年の鴨下全生さん(17)がスピーチし、「避難先でいじめに遭い、死にたいと思うほどつらい日々が続いた」と振り返ったそうです。
フランシスコ・ローマ教皇(左)の前でスピーチする鴨下全生さん(右)=25日午前、東京都千代田区
原発廃止に理解、勇断を 黙とう、被災者支援訴え―ローマ教皇(11月25日 15:31)
来日中のフランシスコ・ローマ教皇は25日午前、東京都千代田区で東日本大震災の被災者と面会したそうです。演説の冒頭、犠牲者に黙とうをささげた上で、被災者への支援継続を訴えました。東京電力福島第1原発事故を踏まえ「私たちは地球や環境の一部。将来のエネルギーに関し、勇気ある重大な決断をすることが最初の一歩だ」と促したそうです。
東日本大震災の被災者と面会し、被災者への支援継続を訴えるフランシスコ・ローマ教皇=25日午前、東京都千代田区
天皇陛下、ローマ教皇と会見 スペイン語で「ようこそ」―長崎、広島訪問に謝意(11月25日 14:30)
天皇陛下は25日午前、皇居・宮殿で、23日に初めて来日したフランシスコ・ローマ教皇と会見されたそうです。天皇がローマ教皇と会うのは、上皇ご夫妻が在位中にイタリアを訪問し、故ヨハネ・パウロ2世と会見した1993年9月以来。
フランシスコ・ローマ教皇と会見される天皇陛下=25日午前、皇居・宮殿「竹の間」。
多様性認め、他者と共有を ローマ教皇、日本の若者に呼び掛け(11月25日 17:27)
来日中のフランシスコ・ローマ教皇は25日昼、東京都内で若者との集いに参加しました。夕方には、東京ドームで大規模ミサを実施。日本の若者らに対し、多様性を尊重することや他者に手を差し伸べることの大切さを説いたそうです。
教皇は文京区にある東京カテドラル聖マリア大聖堂で開かれた「青年との集い」で、若者3人からいじめや差別に遭った経験などを聞きました。出席した約900人の若者を前に、いじめ問題に関し、「いじめる側こそ本当は弱虫だ」と強調。「同級生や友人の間で立ち上がり、『あなたがしているのはひどいことだ』と言う以上に、いじめに対抗する強力な武器はない」とみんなで声を上げるよう呼び掛けたそうです。
日本をはじめ競争力や生産性を重視する現代社会について、「物質的に豊かでも孤独の奴隷になっている人が多い」と指摘。「最も重要なことは何を手にしたかではなく、それを誰と共有するかだ」と述べ、他者と分かち合うよう訴えました。
教皇はその後、東京ドームに移動し、詰め掛けた約5万人の信徒らを前に、大規模ミサを執り行ったそうです。「パパモービレ」と呼ばれる専用車に乗って教皇が登場すると、大歓声がこだましたということです。
「青年との集い」で、贈呈された法被を着るフランシスコ・ローマ教皇=25日午後、東京都文京区の東京カテドラル聖マリア大聖堂
東京ドームで約5万人の信徒らを前に、大規模ミサ。
ローマ教皇 、上智大で訪日最後のスピーチ 帰国へ 。
ローマ・カトリック教会の教皇として38年ぶりに日本を訪れているフランシスコ教皇は26日、バチカンへ帰国します。4日間の訪問の締めくくりとしてみずからの出身母体である修道会、イエズス会が設立した上智大学の学生に対し、帰国前、最後のスピーチを行いました。
フランシスコ教皇は24日、被爆地、長崎と広島を相次いで訪問し、25日は東日本大震災の被災者との交流会やおよそ900人の若者との集いに参加するなど、疲れをほとんど見せることもなく精力的に日程をこなしました。
ローマ教皇としては38年ぶりとなった日本への訪問は26日が最終日で、フランシスコ教皇は、都内でみずからの出身母体である修道会、イエズス会の関係者を集めてミサを行うほか、イエズス会が設立した上智大学で学生に対し、帰国前、最後のスピーチを行いました。
イエズス会は日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルらが創設した修道会で、日本との関わりも深いことで知られています。
フランシスコ教皇はイエズス会出身の初めての教皇で、大学でのスピーチを4日間にわたる日本での訪問の締めくくりとして、26日昼前、バチカンに帰国するため羽田空港を飛び立ちます。
上智大学を訪問し、演説するフランシスコ・ローマ教皇=26日午前、東京都千代田区。
ローマ教皇、日本に感謝 「今後も記憶」帰国の途に。
フランシスコ・ローマ教皇は26日午前、東京都千代田区の上智大で学生らに向けて演説し「すべての日本の人に訪問中に受けた心のこもった温かい歓迎に感謝する。これからも祈りの中で皆さんのことを思い出す」と述べたそうです。この後、23日からの訪日日程を終え、帰国のため羽田空港を出発しました。
教皇は「滞在は短かったが、密度が濃かった」と総括。日本は宣教師フランシスコ・ザビエルに影響を与え、キリシタン弾圧を受けた殉教者が信仰を貫いた国だと指摘したそうです。
次世代を担う学生らへのメッセージとして、学問の自主性と自由を保持するよう訴えました。その上で「どんな複雑な状況でも、自己の行動において、公正で人間的であり、責任を持ち、決然とし、弱者を擁護する誠実な者になってほしい」と願ったということです。
帰国の途に就くフランシスコ・ローマ教皇=26日午前、東京・羽田空港。