フランス・パリの競売会社タジャンは13日、ルネサンスの巨匠レオナルド・ダビンチの手になる新たなデッサンが見つかったと発表しました。
国内の地方在住の医師から持ち込まれた作品の裏に描かれていたもので、専門家が真正と認定したそうです。1500万ユーロ(約18億円)相当の価値があるとみられ、タジャンは「並外れた発見」としています。
デッサンでは聖セバスティアヌスが羽根ペンで官能的に描かれています。
ダビンチが同性愛の嫌疑について放免となった後、20代後半から30代前半に描いた8作品の一つと考えられているそうです。
鑑定に当たった専門家の一人、パトリック・ドベゼール氏はAFPの取材に、スケッチは、鑑定のためタジャンに送られてくる作品を通常の作業としてチェックしているときに偶然見つけたと語りました。
当初は15世紀フィレンツェの画家の作品ではないかと思ったそうですが、破れた紙を裏返してみて驚いたそうです。そこには、ろうそくの影が関わる光学実験のスケッチが複数描かれていた上、ダビンチが頻繁に書いていたとされる見事な鏡文字も記されていたからです。
さらに、このデッサンの線が右から左へと走っていることにも気付いた。これはダビンチのような左利きの芸術家が描いたということだと考え、「レオナルドが手掛けたものだとすぐに確信した」。(ドベゼール氏)
タジャンによれば、このデッサンについては同氏のほかに、米ニューヨークにあるメトロポリタン美術館のルネサンス絵画の学芸員もダビンチの真正作と太鼓判を押しているということです。
まさか、今になってレオナルド・ダビンチの新作が見つかるとは夢のようですね!