ハンブルガーSVは17日、日本代表DF酒井高徳がマルクス・ギズドル監督からキャプテンに任命されたことをクラブ公式サイトで発表したそうです。
ブンデスリーガ第10節を終え、2分け8敗の未勝利で最下位に沈むハンブルガーSV。
9月末に解任されたブルーノ・ラッバディア監督に代わって、9月からチームの指揮を執っているギズドル監督は、復調に向けてチームに新たな風を吹き込むため、シーズン途中でのキャプテン交代を決断したそうです。
「チームに新たなカルチャーを入れなければならなかった。より強固なチームワークが必要だったからね。今シーズンは、シンプルにプロセスや仕組みを変える必要がある。その影響が続くようなきっかけとなればいい。そういった点から、ゴートクにキャプテンを任せる決断を下した」
さらに同監督は、新キャプテンの酒井について、「現状に必要な全てのものを兼ね備えている。彼はチームのために、倒れるまで走り続けるようなハードワークができる。ゴートクはオープンで正直であり、積極的にコミュニケーションもとる。さらに100パーセントのプロ意識ももっている。彼はどの選手にとってもお手本となる選手で、キャプテンに相応しい人材だ」と称えつつ、キャプテン指名の理由を説明したそうです。
2015年夏にハンブルガーSVに加入した25歳の酒井は、今シーズンここまで公式戦12試合に出場。フィールド選手としては唯一、開幕から全試合に出場しており、本職のサイドバックだけではなく、ボランチもこなすなど奮闘しています。
シーズン途中で就任が決まった酒井は、「キャプテンとしてHSVをけん引できるのはとても名誉なことです。この信頼に全力で応えたいと思います。今、最も重要なことは、僕たちが次の試合でチーム一丸となって勝ち点を獲得していくことです」と意気込んだそうです。
また、これまで主将を務めていた29歳のスイス代表DFヨハン・ジュルーは、「ゴートクにキャプテンを譲るのは何も問題ないよ。新しい力が変化をもたらすこともある。今はそれを利用しないとね。彼はうまくやるだろう。今はチームとして全力で状況を打開していくことが最も重要だ」と期待。
さらにギズドル監督は、「この決断はヨハンに対する批判ではなく、ゴートクを評価してのものだ。ヨハンはしっかりと役割をこなし、チーム内でも受け入れられていた。彼は今回の決断を理解してくれており、今後もチームに多大な貢献をしてくれる。我々は彼の強さや能力が必要なんだ」とキャプテン交代を説明したそうです。
酒井高徳を新キャプテンとした最下位ハンブルガーSVは、20日に、ここまで無敗のホッフェンハイム(勝ち点20)と対戦するということです。
<欧州リーグの公式戦で主将を務めた主な日本人>
GK川島永嗣(ベルギー1部リールセ)とMF瀬戸貴幸(ルーマニア1部アストラ)。
主将の欠場などで一時的に主将マークを巻いたのはMF中田英寿(パルマ)、MF小野伸二(オランダ1部フェイエノールト)、FW本田圭佑(オランダ2部VVV)、DF長友佑都(インテルミラノ)、MF長谷部誠(ニュルンベルク)、FW小野裕二(ベルギー1部シントトロイデン)ら。
86年の親善試合ではドイツ・ブレーメンの奥寺康彦が主将マークを巻いていました。
4大リーグ(ブンデス、イングランド、スペイン、セリエA)で日本人が主将を務めるのは初めてだそうです。
ブンデスリーガの創設当時から一部に残り続けているドイツ屈指の名門クラブの主将となった酒井。
フェリックス・マガト、ホルスト・ルーベシュ、ダニエル・ファン・ブイテン、ラファエル・ファン・デルファールトなど歴戦の名手たちが巻いてきたハンブルクのキャプテンマークを着けることとなった酒井。
母親がドイツ人ということも関係しているかもですが、頑張って欲しいですね!