2万2千人以上が犠牲になった東日本大震災から、11日で7年になります。住居や道路、鉄路などまちの形は整備されつつありますが、人々の暮らしやコミュニティーの立て直しは道半ば。東京電力福島第一原発事故の傷痕はなお深く、廃炉作業は緒に就いたばかりです。
復興庁によると、被災者のための宅地を造る「高台移転」は90%、災害公営住宅は93%が完成。国道や鉄道も100%近くが復旧、再開しています。防潮堤は計画の92%で着工し、うち半分近くができあがったそうです。今も約7万3千人が避難生活を送っています。
7年が経ち、インフラを中心にまちの姿が再興する一方、人口の流出に歯止めがかかりません。岩手、宮城、福島の3県は震災前と比べて約25万人減少。沿岸部を離れ、別の地で生活を再建する被災者が増えているそうです。観光目的の宿泊者数は3県とも震災前の水準に及んでいません。
原発事故に遭った福島では、4町村で避難指示が一斉に解除され、間もなく1年になりますが、帰還者は少ないそうです。農業産出額も回復していません。避難生活に伴う精神的苦痛に対して支払われてきた賠償は、避難指示がおおむね解除されたとして、3月分で終了するということです。
あれから7年、いまだ7万人以上の方々が避難生活を送っています。
何事も被災者第一で考えて欲しいですね。