リヴァプール(イングランド)のユルゲン・クロップ監督が現地時間13日、爆発事件の被害に遭った古巣ドルトムント(ドイツ)に言及。
かつての教え子たちの身を案じ、困難な状況に対処した同クラブを「誇りに思う」と述べたそうです。クラブ公式HPなどが伝えています。
ドルトムントは11日、ホームでのチャンピオンズリーグ・モナコ(フランス)戦に向かう途中、チームバスが爆発物によって襲撃され、DFマルク・バルトラが負傷するというショッキングな事件に遭遇しました。試合の開催は12日に延期され、選手らは動揺を抱えた状態でプレーすることになりました。
クロップ監督は13日の記者会見で、2008年から7年間指揮をとったドルトムントを襲った事件についてコメント。
自分の発言は重要ではないと前置きしたうえで、「私にとっても非常に厳しい瞬間だった。あのホテルから、どれだけチームとともに行動したか分からないからね。あの道も場所も正確に覚えている。多くの友人たちがバスに乗っていた」と心を痛めた様子だったそうです。
同監督はまた、「もちろん数名と連絡を取ったが、私の馬鹿な質問で邪魔をしたくなかったから、世界中の人々と同様に、メディアからの情報を待った。可能なものはすべて目を通そうとしたし、得られる情報はすべて集めようとした。正直、あのときは試合のことなんてまったく考えなかった」と、選手ら関係者の身を案じて、気が気ではなかったと話しました。
結局、ドルトムントは事件翌日の試合で2対3で敗れています。
クロップ監督は、「試合は見たよ。私はドルトムントを、彼らがこの状況に対処したやり方を、あの雰囲気を作り上げた方法を心から誇りに思う。もう一度言うが、試合は特に重要ではなかった。それでも彼らはプレーし、ベストを尽くそうとした」と選手らの姿勢に賛辞を送ったそうです。
この試合では、トーマス・トゥヘル監督や1アシスト1ゴールを記録した香川真司が、客席に向かってサポートを鼓舞する姿が見られました。
試合後には、ヌリ・シャヒンら選手たちがインタビューに応じましたが、クロップ監督は「私の元選手たちの目にはショックの色が見てとれた。本当に、本当につらかった。だから試合のことなど吹き飛んでしまった。頭には彼らのことしかなかった」と選手たちの心情を察していたということです。
クロップ監督は、本当に心配してくれていたと思います