電車のマナーには、「駆け込み乗車はしない」「乗車時はきちんと並ぶ」などほとんどの人が納得するようなものもあれば、中には賛否の声が上がるものも。
東急グループのマナー向上広告として、電車内で化粧をする女性を「みっともない」と切り捨てる動画とポスターが公開され、批判を集めているそうです。
列の割り込みや歩きスマホなどへの注意を促していますが、その中の「車内化粧」に対しての広告が批判を集めることに。
「車内化粧篇」の動画は、主人公の女の子の「都会の女はみんなキレイだ」というナレーションからスタート。しかし車内で化粧をする女性たちが映されると、「でも時々、みっともないんだ」というナレーションが流れ、女の子が「みっともな…」と吐き捨てます。「わたしの東急線通学日記」と題されたマナー向上広告のシリーズでは、上京したばかりの女の子が電車のマナー違反に気づく、というコンセプトで動画と駅貼りポスターが登場。
その後、この広告シリーズではお決まりになっているらしいハイテンションな曲とダンスに合わせて「お出かけ前になぜできない?」「みっともないないない~」という歌が流れだすそうです。
ポスターにも同様に「都会の女はみんなキレイだ。でも時々、みっともないんだ」という文言が書かれており、これらの広告に対して女性たちからは「何で化粧だけ叩かれなきゃいけないの?」と批判の声が上がっているそうです。
以前から「車内化粧」はよく議論の対象になってきましたが、鉄道会社が公式に「みっともない」と切り捨てたことで「車内の酔っ払いとどっちがみっともないんですかね?」「女がそんなことをするのがみっともないっていう価値観?」と女性たちの不満は噴出。…
「お出かけ前になぜできない?」という歌詞に対しても、「電車で仕事の資料読んでる人はお出かけ前とか会社着いてからとかにできないの?」「新聞を読んでいる人も家で読んできなよ。邪魔だしカサカサうるさいし」という声が。
他にも家でできる行為は沢山あるはずなのに、電車内で化粧することだけを「マナー違反」とする広告に納得がいかない女性が多いようです。
東急電鉄の公式サイトによると、このシリーズの次回作は2017年1月公開予定とのこと。
そこでどのような「マナー違反」が取り上げられるのかにも注目が集まりそうだということです。
欧米では人前で化粧することは娼婦の証と見られるそうですが、エリザベス女王は公衆の面前でしばしば口紅を塗り直すことで有名ですよね