サッカー界の年間最優秀選手に贈られる「FIFAバロンドール」は、現在の形の賞としては消滅することになるようです。
15日付のスペイン紙『アス』などが報じています。
FIFAバロンドールは、『フランス・フットボール』誌が選出していた「バロンドール」と国際サッカー連盟(FIFA)が選出していた「FIFA最優秀選手賞」を統合する形で、2010年に誕生しました。
だが、FIFAと『フランス・フットボール』の合意は満了が迫り、延長に向けた交渉は難航しているとのこと。
仏紙『レキップ』を保有するフランスのメディアグループ『アモリ』は14日に、同グループのTVチャンネルで「バロンドールが(フランスに)戻ってくる」と伝えたということ。
このまま合意が更新されなければ、『フランス・フットボール』は再び独自にバロンドールを選出することになると見込まれています。
今年FIFAの新会長に選出されたジャンニ・インファンティーノ会長が、FIFA単独による賞を望んでいることも交渉難航の一因だとみられています。
再び分裂することになった場合、FIFAが以前と同じ形で年間最優秀選手賞を再開するのか、異なる名称での賞を新設するのかは定かではないようです。
FIFAバロンドールは2010年の創設以来バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが3年連続で受賞し、前身のバロンドールと合わせて前人未到の4年連続受賞を達成。
その後の2年間はレアル・マドリーのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが受賞し、昨年はメッシが3年ぶりに賞を奪回したということです。
仏サッカー専門誌『フランス・フットボール』とFIFA(国際サッカー連盟)は16日、世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール」の契約が満了を迎え、現行形式の終了を発表しました。
バロンドールは『フランス・フットボール』誌が1956年に創設したもので、ジャーナリストの投票で年間最優秀選手を決定していました。
一方、FIFA(国際サッカー連盟)は1991年に独自の年間最優秀選手賞を創設し、FIFA加盟各国・地域の代表指揮官と主将による投票で受賞者を決定してきました。
この2つを統合して2010年に新設されたのが現在の「FIFAバロンドール」で、各代表チームの監督と主将、そしてジャーナリストの投票によって受賞者が決まっていました。
選手が熱望する「バロンドール」の受賞者は、以前の形式に戻って記者の投票で選出され、選手(代表チームの主将)と監督の意見は反映されなくなります。
今後も独自で男女の年間最優秀選手を選出するとしているFIFAは、「FIFAとフランス・フットボールの合意は今年1月に満了した。フランス・フットボールに対しては、8月上旬に契約を更新しないと伝えていた」と明らかにしているそうです。
2015年にはアルゼンチン代表でFCバルセロナに所属するリオネル・メッシが、史上最多となる通算5回目のバロンドールを受賞。
FIFAとフランス・フットボールが2010年に統合させて以降、FIFAバロンドールを受賞した選手はメッシとクリスティアーノ・ロナウドしかいません。
FIFAバロンドール第1回の受賞者はアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。
同選手は2015年度もFIFAバロンドールに輝いており、最後の同賞受賞者ともなったということです。