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今日のひと言 (イタリアの消防士)

イタリア中部地震で、がれきに埋まった少女を助けられなかった男性が27日の国葬で、「来るのが遅くてごめんね」と手書きの手紙をひつぎに寄せたそうです。

男性は消防士とみられ、心情を素直に吐露した内容が共感を呼んでいます。


被災地の一つ、ペスカラ・デル・トロントで、倒壊した建物の下敷きになったジョルジャ・リナルドさん(4)は地震発生から16時間後、救助隊員に救出されました。

だが、がれきから妹のジョルジャさんをかばうようにしていた状態で見つかった姉ジュリアさん(8)は助からなかったそうです。


ジュリアさんにあてた手紙の差出人は、2009年4月に大地震のあった中部ラクイラから救助に駆けつけた「アンドレア」さん。

手紙で「がれきから君を引っ張り出そうとしたけれど、来るのが遅くて、もう息をしていなかった。でも、天上で、私たちが全力を尽くしたことは知っていてほしい」と記し、署名の後ろにハートマークが描かれていました。


28日付イタリア紙コリエレ・デラ・セラによると、両親は謝意を伝えるため、消防署を通じて「アンドレア」さんを探したが、見つからなかったという。 

国葬は被災地から約20キロ離れたアスコリ・ピチェーノで営まれ、デルコレ司教は「ジュリアさんは亡くなったが、ジョルジャさんという命を救った」と追悼。

マッタレッラ大統領は国葬参列後、入院中のジョルジャさんを見舞い、人形を贈ったということです。




<手紙全文の日本語訳>


消防士とみられる「アンドレア」さんがジュリアさんのひつぎに寄せた手書きの手紙(イタリア語)の全文の日本語訳は以下の通り。


 こんにちは、お嬢さん。僕は、がれきの牢獄(ろうごく)の中から君を引っ張り出そうと手を貸しただけなんだ。僕たちが来るのが遅くなったとしたら、ごめんね。残念だけど、(来た時には)もう君は息をしなくなっていたんだ。でも、天国にいる君には、僕たちが君をそこから引っ張り出そうとできる限りのことをしたのを知っていてほしい。(被災地近くのイタリア中部)ラクイラの自宅に僕が戻ったら、空から僕を見ている天使がいるのを知るだろう。夜には、君は光り輝く星になっているだろう。じゃあね、ジュリア。君は僕と知り合うことはなかったけれど、大好きだよ。


アンドレア (ハートマーク)























哀悼の意を表し、お悔やみ申し上げます。


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