ヨーロッパリーグ準決勝ファーストレグを控えるリヴァプール。
この一戦を前にユルゲン・クロップ監督が、古巣との準々決勝を振り返り、自身の哲学などについて語りました。
劇的な幕切れとなった、リヴァプールとドルトムントによるEL準々決勝。
敵地でのファーストレグを1対1で引き分けたリヴァプールは、本拠地「アンフィールド」でのセカンドレグで、後半半ばまで1対3と劣勢に立たされていました。
それでも、コウチーニョとママドゥ・サコのゴールで3対3と驚異の追い上げを披露。
そのまま終了すればアウェイゴールにより敗退でしたが、最後はロスタイムにデヤン・ロヴレンが値千金の決勝点。
大逆転で準決勝への切符を掴み取りました。
クロップ監督は『UEFA.com』のインタビューで、「正直に言って、ドローでもよく追いついたと言えただろう。しかし(3対3になった時に)時計を見て、『まだ77分じゃないか。攻める時間は残ってるぞ』と考えた。勝ち抜けるとは思えなかったよ。あんな素晴らしい結末は予想できない。もう1点取ったときは、喜びというよりもとにかく驚いた。皆の幸せな表情を見て、特別な夜だと理解したんだ。こんな夜は500日も味わえないだろう。極めて幸運な人でも、人生に10回あるかどうかだ」と、激闘の準々決勝を振り返っています。
しかしこの結果で敗退が決まったのは、ほかならぬ古巣のドルトムント。
同監督は「試合翌日の朝は、まったく異なる心境だった。通常あのような試合の翌日は、目覚めて『最高だ。なんて素晴らしいんだ』と感じるが、あのときは正直に言えば、最高の気分ではなかった。最初理由は分からなかったんだが、『あぁ、負けたのは彼らだ』と気づいた」
「私はドルトムントで素晴らしい7年間を過ごしたから、彼らの気持ちが理解できた。ホテルでどう過ごしたか、朝目覚めてどんな気持ちで朝食を食べたか痛いほど分かった。その場の雰囲気も想像できたよ」と、古巣を思いやりました。
感情表現豊かで、“ゲーゲンプレス”に代表されるアグレッシブなスタイルで知られるクロップ監督。
自身のサッカー哲学については「私は自分のチームを勝たせたい。それだけだ。誰もが楽しめるような試合をしたい。サッカーをする唯一の理由は、ファンを楽しませることだろう。もし2回観戦に訪れて退屈だと口にしたら、3回目はないかもしれない」と、ファンを喜ばせることの重要性を説いています。
その上で「我々はポゼッション型のチームだ。でも、誰もそう思っていない。プレッシングとカウンタープレスが私のイメージだからね。若い頃、自分のサッカーをヘビーメタルと呼んだ。なぜそう言ったのかは忘れたが。でも、私はスペクタクルなもの、楽しいものが好きだ。誰かと部屋にいるときは、雰囲気が悪くならないようにする。試合に関しては、私がいないときよりも、面白いものになるように努力している」とコメント。
ここでもファンを重要視し、プレーで楽しませたいと語っています。
「経験とは買えるものでも、話題にすることでもなく、自分で積み上げ、生かすものだ。しかし、経験を間違った方法で使っていては価値がない。すべてをパフォーマンスに反映させることが大切だ」と口にしました。
また、「次のラウンドのことを考える者はいなかった。今回も準決勝についての話しかしていないし、(決勝までの)道半ばまで来たと考えている者は誰もいない。ここまで来たのは大会を尊重し、各ラウンドでベストを尽くしてきたからこそだ。今になってそのやり方を変える必要はない」とも語りました。
クロップ監督率いるリヴァプールは現地時間28日、敵地でビリャレアルとの準決勝ファーストレグを戦うということです。
やはり、ドルトムント戦はクロップ監督も複雑な気持ちだったのだと思います。
とりあえず、ビリャレアルとの準決勝は勝利して欲しいです!
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