終戦から74年を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が、東京都千代田区の日本武道館で開かれたそうです。
令和最初の追悼式には、天皇、皇后両陛下や安倍晋三首相、全国の遺族ら6497人が参列し、先の大戦の戦没者約310万人の冥福を祈りました。初めての参列となった天皇陛下はお言葉で、上皇さまが使った「深い反省」との表現を踏襲し、平和を思う気持ちを示されたそうです。
式典は午前11時50分すぎに開始。会場に入った両陛下は壇上に上り、「全国戦没者之霊」と書かれた標柱に深々と一礼した後、向きを変えて遺族らにも深々と頭を下げました。正午に参列者全員で黙とうを1分間ささげた後、天皇陛下が「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願う」とお言葉を読み上げたそうです。
これに先立ち、安倍首相は式辞で「今、私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆さまの尊い犠牲の上に築かれた」と追悼。その上で、「戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。この誓いは、昭和、平成、そして、令和の時代においても決して変わることはありません」と述べました。歴代首相が言及してきたアジア諸国に対する損害や反省には今年も触れなかったそうです。
父が東部ニューギニア(現パプアニューギニア)で戦死した横浜市南区の森本浩吉さん(77)は遺族を代表し、「(8月15日が)『戦没者を追悼し平和を祈念する日』であることを全ての国民が胸に深く刻み、ご英霊に感謝ししのんでいただくことを望む」と追悼の辞を読み上げました。両陛下は森本さんの方向を見詰め、聞き入っていたそうです。
厚生労働省によると、参列遺族は4989人で、台風10号の影響で宮崎県の遺族約50人が欠席するなどしました。最高齢は夫を沖縄戦で亡くした内田ハルさん(97)で、最年少は4歳。戦没者の父母は9年連続でいなかったということです。
第101回全国高校野球選手権大会の大会本部は14日、台風10号の接近に伴い悪天候が予想されるため、15日に予定されていた大会第10日の3回戦4試合を中止し、16日に順延すると発表しました。
中止となったこの日は終戦記念日。甲子園では毎年正午にサイレンが鳴り、黙とうを捧げていますが、今回は試合が中止のため、この行事がありませんでした。
終戦記念日及びお盆でもあるこの15日に、超大型の台風襲来。
下天皇夫妻の令和の時代、先が思いやられますね。