フランス革命で処刑された仏王妃マリー・アントワネットが所有していた真珠とダイヤモンドのペンダントが14日、スイスのジュネーヴで競売にかけられ、約3600万ドル(約41億円)で落札されたそうです。競売会社サザビーズによると、真珠としては過去最高額。
この日の目玉だったアントワネットのペンダントをめぐっては、激しい入札合戦が繰り広げられ、当初の予想落札価格だった約200万ドル(約2億2690万円)を大きく上回る値がついたそうです。
このペンダントは、イタリアのブルボン=パルマ家が競売に出した大規模な宝飾品コレクションの一部。いくつかの宝飾品は200年もの間、一般に公開されていなかったもの。
真珠の宝飾品としてこれまで世界最高額だったのは、英俳優デイム・エリザベス・テイラーが一時所有していたネックレスで、2011年に競売会社クリスティーズのオークションで1180万ドル(約13億3890万円)の落札価格がついたそうです。
サザビーズは14日のジュネーヴでのオークションを「市場に出た王室の宝飾品コレクションで史上最も重要なものの1つ」としていました。
サザビーズのダニエラ・マシェッティ副会長は、「この類まれな宝飾品の一連は、数百年前の所有者たちの人生に対する心奪われるような見識を提供する」と話したそうです。
その一方でマシェッティ氏は、「宝飾品そのものが持つ固有の美」にも言及した。「宝飾品に飾りつけられている高価な宝石と、宝飾品に示される並外れた職人技は、それ自体が素晴らしいものだ」。
オークションにかけられたほかの競売品には、天然真珠とダイヤモンドのネックレス、真珠とダイヤモンドのイヤリング1組、イニシャルがかたどられたアントワネットの髪の毛一房が入った指輪などがあったそうです。
オークションにはシャルル10世やオーストリア大公、パルマ公などの所有品も出品され、ダイヤモンドのティアラもありました。
コレクション全体の落札価格は、5300万ポンド(約78億2500万円)以上となったそうです。
マリー・アントワネットはオーストラリアの王女で、後にフランスのルイ16世と結婚。フランス革命勃発に至る数年間、アントワネットはその派手な暮らしぶりのため国民に忌み嫌われる存在となったそうです。当時の仏国民は、王家どころか、自分たちの家族すら満足に養うことができませんでした。
アントワネットは自分の宝飾品を、オーストリアにいる家族へ密かに送っていたそうです。後にアントワネットは夫のルイ16世や子供たちとフランス脱出を企てましたが失敗。1793年、37歳でギロチンにかけられ処刑されたということです。
マリー・アントワネットと言えば、ベルばらですよね!
ちなみに、
珍しいピンク色のダイヤモンドが13日、スイスで行われたオークションで1カラット当たりの最高額となる5030万スイスフラン(約57億円)で落札されたそうです。