<リオデジャネイロ五輪アジア最終予選 日本1―0北朝鮮(2016年3月9日 金鳥スタ)>
なでしこ主将として意地の勝利を演出しました。
後半35分、宮間が正確な左クロスを上げると、岩渕が頭で合わせて今予選2勝目をつかんでいます。
ただ五輪出場のノルマを果たせなかっただけに笑顔は封印。
「目的はリオへの出場だった。獲れなかったことは情けない。(内容も)言ったらキリがない。満足することはない」
今予選は本来のポジションではないボランチに入ることが多く苦労。
勝利からも見放され、サポーターへ泣いて頭を下げました。
とはいえ12年ロンドン五輪、15年W杯カナダ大会と2大会連続でチームを準優勝へ導いたのは宮間のリーダーシップがあったからこそ。
今後について問われると「代表は自分で行きますとか、行きませんというところではない。現役でいる限り、目指すところ」と代表への意欲を表明したということです。
サッカー女子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選は9日、大阪市内で行われ、4大会連続の五輪出場を逃したなでしこジャパンは、キンチョウスタジアムで北朝鮮と対戦。
後半開始から途中出場したFW岩渕真奈が後半35分に頭で決めた先制点を守り切って1―0で勝利を収め、通算2勝1分け2敗の3位で最終戦を終えました。
0―0で迎えた後半35分、MF宮間あやが上げた左サイドからのクロスを頭で仕留めた岩渕は「本当に最後まで全員でしっかり戦った結果が勝利につながったので、本当に良かったと思います」と切り出したが、表情は冴えず。
「残念ながら五輪にはつながらなかったですけど、本当に最後にこのメンバーで戦う最後の試合だったので、しっかり勝って終わりたいなと思って」試合に臨んだとし、「スタッフも含めて全員で勝ち取った結果だと思います」と振り返りました。
10日間で5試合を戦った今予選は、チーム最多の3ゴール。
岩渕がゴールを決めた韓国戦、ベトナム戦、そしてこの北朝鮮戦とすべてが先制ゴールで、ゴールした3試合は2勝1分けと無傷に終わりました。
今後は岩渕世代が新生なでしこジャパンをけん引していかなければなりません。
「またゼロからのスタートですけど、応援してもらえるようなチームを作っていきたいなと思います」と岩渕。
必死に我慢していた涙は、インタビューが終わると一気に悔しさとなってあふれ、泣きじゃくりながら場内を回ったということです。
東日本大震災で悲しみにくれた日本に勇気を与えてくれた”なでしこ”。
あの時の感謝は忘れません