ヴィッセル神戸に所属する元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキのJリーグデビューはドイツでも注目を集めたそうです。
ドイツ紙『ビルト』は、『DAZN』を通じて試合の流れを追っていたらしく、試合の様子をTwitterで伝えました。「2得点を決めている」というドイツ語を翻訳にかけて「2つの目標」と間違った日本語も載せられていますが、試合終了直後には「終わった! 3対1で神戸の勝利! 初出場でマン・オブ・ザ・マッチを獲得したのは2得点のポドルスキ!」と元ドイツ代表の「愛されキャラ」の活躍を喜んでいたそうです。
その他の各ドイツメディアもすぐさまデビュー戦を伝えました。『シュポルト・ビルト』誌は「夢のようなデビュー! ポルディは日本でドッペルパックの好スタートを切った」という見出しをつければ、有料放送局『スカイ』は「ルーカス・ポドルスキがドッペルパックで神戸を勝利に導く」と報道。ポドルスキの地元ケルンの『エクスプレス』紙は「初戦。何という登場の仕方:2発を決めたポドルスキが神戸を勝利に導く」と伝え、試合終了直後にはポドルスキの衝撃的な2ゴールがドイツ全土に瞬く間に広がったそうです。
同じくケルンのメディア『ケルナー・シュタットアンツァイガー』は「ポドルスキがドリームデビューを飾った。世界王者は神戸での初戦で2ゴールを決め、勝利の立役者となった」と記し、「背番号10をつけるポドルスキは完全に順応できているようで、スタートからうまく試合に入り込めた」と早くも新チームに溶け込んでいることを伝えています。
またスポーツメディアの『シュポルト1』は「ポドルスキが日本でドリームデビューを飾る」と題したマッチレポートを掲載。「元ドイツ代表はドッペルパック(1試合2ゴール)を達成し、新チームの3-1での大宮撃破に貢献した」と報道。「ポドルスキにとって、これ以上望めない初戦となった」とも表現しています。
保守派の高級紙『ヴェルト』は「ルーカス・ポドルスキは日本での夢のようなデビューを祝った」と伝え、観客席にドイツの国旗が飾られたことも伝えているそうです。試合前日には、Twitter上でドイツ第1国営放送『ARD』の伝統的な番組「シュポルトシャオ」の編集部が「頑張れよ」とコメントを送れば、ポドルスキも親指を立てて応えるというやりとりも見られましたが、まさに期待に応えてみせました。
スポーツ放送局『シュポルト・アインス』は「ポドルスキにとって夢のようなデビュー」という見出しのもとに、試合後のポドルスキのコメントも掲載。「試合はスーパーだったね。チームは勝ったし、僕も2得点を決めた。これ以上、何を望めるだろう?」。ただ、自身のコンディションはまだフィットしきれていないようで「ここの気候はヨーロッパのものとは違っているから、まずはこの気候に慣れないといけない」と身体が重い中でも結果を残せてホッとしているようです。
各メディアは試合の背景としてポドルスキがプロ野球の始球式を行ったことを「日本では大変名誉なこと」と紹介しながら、日本の生活に馴染もうとしていることや日本のメディアが「ポルディ効果」と報道していることを紹介。9位の神戸が上位浮上への足がかりを掴んだと締めくくっています。
Jリーグ上陸を決めたばかりの同選手によるハイパフォーマンスに対し、トルコメディア『SABAH』も「ポドルスキの“日本ビジネス”が遂に始まった!」と興奮。「デビュー戦で衝撃の2ゴールを決め、日本のファンに『ハロー』と挨拶している。彼は早くも日本人のハートを鷲掴みにした」としながらも、「一方で、古巣ガラタサライのサポーターにとっては悲劇的なものだ」と綴ったそうです。
ポドルスキが決めた左足と頭による2発の得点シーンが動画共有サイトにて広まると、トルコサポーターより次のような悲しみのコメントも寄せられています。
「なぜ行ってしまった。ガラタサライの何が不満だった」
「日本で輝く彼を見るのは辛いものだ」
「神戸牛がケバブを上回っていることが世界的に認知されてしまった」
「まさかいきなり2ゴールを決めるとは」
古巣サポーターも悔しがるほどに、ポドルスキの船出は鮮やかなものです。
観戦した神戸の三木谷会長は「すごい! ペナルティーエリアの外から振り向きざまに打つすごいシュートはJリーグではなかなか見たことがなかった」と総額18億円以上で獲得した大物だけに、ご満悦。視察したJリーグの原副理事長も「Jリーグにもいい影響を与えてくれれば」と期待を寄せたということです。
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