英国のエリザベス女王が世界の元首から贈呈された品々がバッキンガム宮殿で22日から展示されるそうです。
南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領やジョン・F・ケネディ元米大統領らから贈られた200点を超える「ギフト」を見れば、君主として世界を駆け巡り各国元首と交流してきた女王の姿がうかがえるでしょう。
この特別展示「ロイヤル・ギフツ」のキュレーター助手を務めるサリー・グッドサー氏は、「女王と他国元首との面会における最も普遍的な側面の一つは、ギフトの交換だ」と話します。
1952年の即位以来、エリザベス女王が世界を回った移動距離は160万キロ以上。89か国を公式訪問した。国賓として迎えた元首は100人以上に上るそうです。
ケネディ大統領(当時)は1961年、ジャクリーン・ケネディ夫人と共に非公式にロンドンを訪問。バッキンガム宮殿での夕食に招かれました。その際にケネディ大統領が女王への「深い尊敬の念」を手書きで添えて贈ったポートレート写真も展示されます。
ふたに銀色のサギが施された漆の箱は、戴冠式が行われた1953年に日本の昭和天皇から贈られた品。「その後の1970年代の昭和天皇による英国の公式訪問は、日本の天皇として初の外国訪問だった」とグッドサー氏は言います。
女王には、生きた動物も数多く贈られたそうです。約20頭の馬をはじめ、1961年にはガンビアからワニ、1972年にはカメルーンからゾウ、1977年にはオーストラリアからカンガルー6頭──すべてロンドンの動物園で飼育されたまし。
バッキンガム宮殿に到達するまで最も長い旅をしてきた贈り物は、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していた英国人のティム・ピーク飛行士からのもの。ピーク氏は2016年、英国人で初めてISSから宇宙遊泳を行い、その際に着けていた英国旗の記章を女王に贈ったそうです。
今回の展示では、死後20年を迎えたダイアナ元皇太子妃への追悼として、ブリーフケースやバレエシューズなど元妃の私物も多く公開されるというこです。
英国の故ダイアナ元皇太子妃(享年36)が亡くなって8月で20年になるのにちなみ、息子のウィリアム(35)、ハリー(32)両王子が選んだ遺品の一般公開が22日、ロンドンのバッキンガム宮殿で始まったそうです。
ダイアナ元妃が手紙を書いたり公文書を読んだりした木製の執務机の上に、革製の書類入れや小物入れ、卓上カレンダーなどの愛用品が置かれます。ポップスのカセットテープが大量に入った箱やバレエシューズなど、元妃の生活や好みが伝わってくる品も。元妃と幼少期の両王子の3人が一緒に写った写真も訪れた人の目を引きつけそうです。
今月24日には、両王子がアルバムをみながら「世界で最高のママだったよ」と、母親への思いを初めて語り合った特別番組も米ケーブルテレビ局HBOで放送される予定。元妃は1997年8月に滞在先のパリで交通事故死しました。遺品の展示は夏恒例のバッキンガム宮殿の一般公開にあわせたもので、10月1日まで。
素晴らしいですね!
英バッキンガム宮殿に展示された、各国元首からエリザベス女王への贈り物。中央はケネディ元米大統領のサイン入りポートレート。
英バッキンガム宮殿に展示された、ケンジントン宮殿でダイアナ元皇太子妃が使っていたデスク。
英バッキンガム宮殿に展示された、ケンジントン宮殿でダイアナ元皇太子妃が使っていたデスクの上に飾られた王子たちの写真。

英バッキンガム宮殿に展示された、ダイアナ元皇太子妃お気に入りの歌手ダイアナ・ロス、エルトン・ジョン、ジョージ・マイケルなどのアルバムを収めたカセットテープを入れたブリーフケース